
J-POWER問題 外為審が事実上拒否
| 2008-04-16 |
TCIのJパワー株買い増し、外為審が事実上拒否
関税・外国為替等審議会(外為審)の外資特別部会は英投資ファンドのJパワー(電源開発)株の買い増しを事実上拒否した。電力事業を営む公益企業に対し、短期投資による収益向上や経営関与をにおわす姿勢に懸念を示した。
15日の部会では審議委員の6人が全員一致でザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)の買い増し計画に「ノー」を突きつけた。部会長の吉野直行慶大教授は記者会見で一連の計画は「日本にとって大きな打撃になる」との強い懸念を強調した。 (15日 23:53)
いやぁほっとしました。
参考:JPOWER買収問題と海外投資呼び込み論
経済コラムマガジン08/4/14(523号)
最後に財政危機という誤解が発端となっている話題を一つ取上げる。外資のJ パワー株の買増し問題である。英国系ファンドが9.9%の持株比率を20%に増やしたいとし当局に申請している件である(法律で一社が10%以上の株を持つことが禁じられている)。ファンドは経営権を握るつもりはないと釈明している。しかしJ パワー株は既に外資が40%を占めている。
これに対して「持株の増加を認めないと日本は閉鎖的と見られる」とか「外資を規制するのは官僚の利権を守るため」といった的外れな声が大きい。いつものように渡辺金融相や太田経済財政担当相などが先頭に立って外資を擁護している。しかし英国系ファンドが必死になって買増し走っている理由を、マスコミはあまり明確に報道していない。
一説には英国系ファンドがJ パワー株をかなり高い時期に買ってしまい、かなりの損失(140億円)を抱えているという話である。そこで今日かなり安くなったJ パワー株を買増し、値上がりを待ちたいというのである。しかしこのような事態を想定して持ち株制限のあるJ パワー株を取得したはずである。つまり閉鎖性や外資規制うんぬんとは別次元の話が背景にあるのだ。
外資の株取得規制に対して、外資に買い占められることがいやなら株式を上場するなという意見がある。もっともな話である。J パワーは元は電源開発という国策会社である。この株式を公開したのは、国の財政赤字の補填を狙ったケチな考えである。つまりJ パワー株買増し騒動は、日本の財政が危機という作り話が発端になっているのである。
もっとも英国系ファンドがJ パワー株を買ったのは、J パワーの事業に魅力を感じたのではなく、どうもJ パワーが持っている大きな剰余金が狙いのようである。今後、外資が一緒になって大幅な増配を求めてくる可能性がある。つまり外資ファンドがJ パワーの経営に興味がないのは当り前のことである。
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